大分大学における女性研究者支援体制のスタートにあたって

大分大学長　羽　野　　　忠

  このたび、平成２２年度文部科学省科学技術振興調整費（女性研究者支援モデル育成）に申請していました「地域社会で育む『輝く女性研究者』支援」が採 択され、本学における女性研究者支援体制がスタートすることとなりました。申請書作成にあたられた全学WGの皆様に、心より感謝申し上げます。
  申すまでもないことですが、男女が互いにその人権を尊重しつつ責任を分かち合い、性別にかかわりなくその個性と能力を十分に発揮することができる男女 共同参画社会の実現は、21世紀の我が国における最重要課題です。しかるに本学における共同参画の実現、とりわけ女性研究者を取り巻く状況は、十分とは言 えません。たとえば、大学院生に占める女性比率は25.9％、学部学生に占める比率は39％とそれなりに高いにもかかわらず、教員に占める女性比率は 15.6％と低く、早急な改善が求められています。
  本学は今回のプロジェクト採択を機に、男女共同参画推進本部を設置するとともに、そのもとに女性研究者サポート室を設置しました。また「大分大学男女 共同参画推進宣言」を定め、男女共同参画社会の実現に向けて、具体的な行動計画を推進することとしました。すなわち、男女共同参画推進体制の拡充、教育・ 研究・就業の場における男女共同参画の推進、家庭生活と教育・研究・就業との両立支援、大学運営における意思決定への男女共同参画の推進、および地域社会 との連携を通じた男女共同参画の推進に取り組みます。これらの改革は一朝一夕に成しとげられるものではありません。女性研究者サポート室の皆さんはじめ全 学の力を結集して、早期の実現を図りたいと思います。どうぞご協力のほど、よろしくお願いいたします。 

2010年11月17日