医学部男女共同参画セミナー「共働き夫婦の泣き笑い人生〜ある医師夫婦がめざした世界〜」は、講師に藤巻高光先生(埼玉医科大学病院脳神経外科教授)・藤巻わかえ先生(女子栄養大学栄養学部教授)ご夫妻をお招きし、2月21日(金)の講演会と翌22日(土)の座談会の2日間にわたって開催されました。
講演会は、ご夫妻による掛け合いというユニークな形式で行われ、お二人で子育てをしながら創意工夫を重ねて医師を続けて来られたこれまでの経緯のお話に、その間の日本社会の変化を重ね合わせることで、女性医師の支援が実際にどのように必要であり、現在ではそれがどの程度整い、しかしまだどのように足りないのかを、自ずからお示しくださいました。
子どもを持つことは、自分以外の人生に責任を負わねばならないという経験で、それは医療者として患者さんやそのご家族に対する際にきっと役立つものであること、それを実現させるための取組みでは、支援を受ける側と支援する側とのコミュニケーションが一番大きな力になること、産休・育休の取得しやすい環境を整えるとともに、支援に応えられるようなモチベーションの確保が大切であること等、お話しいただきました。
翌日の座談会では、参加者と講師ご夫妻とが互いの表情のわかる距離で向かい合い、参加者一人ひとりが直接に講師と対話し、それを他の方も共有しました。前日と同様飾らないざっくばらんな会の雰囲気の中で、多くの不安や疑問、様々な工夫が話頭に上りました。
アンケートに寄せられた感想です。
「男女が平等になって行くには、社会が大きく変化する必要があると思います。それこそ数十年の時を必要とするほどに。その中でも医療分野においては、仕事量の多さから最も遅れるのではないか、と心配しています」
「育休をとりたい男性医師が多いことに驚きました。女性と同様に育児に参画することでより若い世代への理解ある社会の構築となると思います」
「支援をうけていることが負担にならないように努力したいなと、本日の座談会に出て勇気を頂きました」
2014年02月28日