2014年12月18日(木)に市内のホテルを会場に第6回大分大学技術交流会(産学官連携推進機構主催)が開かれました。大分の産学の技術的交流を深めることを目的として本学の工学・医学系の研究者をはじめ、他府県からも大手企業や研究機関の研究員・技術者らが集い、最新の知見と先端技術の成果を盛り込んだ多彩な講演が2つのセッションで行われました。
そのうち ≪健康生活に貢献する医工連携技術と活躍する女性研究者≫ のセッションでは、全学研究推進機構の酒井久美子先生が「質量分析装置で何が分かるか?〜医療分析分野への新規参入を目指すには〜」との題でお話しをされ、代謝物の分析により生命現象を理解する研究領域「メタボロミクス」について、農産品の機能性を解明して多くの付加価値をつけられることや、生理・病理機構の解明など医学への応用の可能性を示されました。
続いて、工学部応用化学科の信岡かおる先生が「材料,医薬品開発へのグリーンケミストリーによるアプローチ〜液体の塩“イオン液体”の活用〜」との題で、生物・地球環境へ配慮した生産システムや生産効率のための「グリーンケミストリー」に則った「イオン液体」が、その特性を活かして多方面にもつ魅力を紹介されました。
医学部看護学科の脇幸子先生は「糖尿病患者のQOLを支える医療と地域の技術コラボレーション〜QOL:Quality of LifeへのIT(情報技術)の活用〜」との題で、患者のセルフケアの重要性とともに、それを支えるための社会資源の整備、そこへチームで地域と連携しかかわって行くことの大切さを指摘され、そのためのITを活用した情報提供システムの構築の取組を紹介されました。
3名の先生のいずれの方も、豊かな可能性を視野に入れて創造的に研究に携わっていらっしゃいました。
2015年01月09日