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母と娘のこころを揺さぶる現場体験 − 躍動するリケジョとの「一生わすれない」能動学習 実験体験会 / ダム建設現場訪問バスツアーを開催しました

    1210()、平成28年度JST女子中高生の理系進路選択支援プログラム採択事業として、大分県内の女子生徒と保護者、教諭を対象に、工学部の機械工学と電気工学、化学の「ものづくり実験」を体験してもらうための実験体験会と、ダム建設現場を訪問するバスツアーを開催しました。今回は県内の高等学校から計55名の女子生徒と12名保護者の方々が参加されました。

   実験体験会では、はじめに、本学の松浦恵子副学長と鈴木絢子先生(工学部応用化学科)より、日本の女性研究者数や仕事のやりがいと就業継続度の関係について、また、他国と比較した日本の現状、男女共同参画の必要性について話がありました。特に生涯所得の差についての話はとても現実味を帯びており、生徒も保護者も具体的な額に驚いた様子でした。

その後はコースに分かれて、ロボット制御や電子ピアノ作り、化学染料作りを親子で体験しました。今回、ロボット制御のコースではVR(バーチャルリアリティ)体験も行い、現在注目されている先端技術を親子で楽しく体感していただく大変良い機会となりました。約2時間の実験体験を終えたみなさんは笑顔で満ち溢れ、その様子から、理系の実験の楽しさを体験できたことがうかがえました。

 

また、今回、(社)日本建設業連合会「けんせつ小町委員会」並びに(株)大成建設の協力のもと、現在建設中の伊良原ダム(福岡県京都郡)の訪問バスツアーが実現し、女子高校生とお母さん方が同日訪問しました。

現場では、紅一点の(株)大成建設の女性技術者の手嶋菜美さんから、日々の業務内容の説明や大学の工学部で土木建築を学び、卒業後建設会社に就職した動機などの話の後、ダムの強度計算問題にも挑戦しました。建設途中の広大な現場の見学では、24時間体制で作業が行われるコンクリートの堤体を間近に見学したり、普段見ることのない現場の巨大なダンプカーから景色を眺めてみたり、渡辺耕一所長から完成後はダムに沈む区域の説明など受けたり、どれも今しか見学できないものばかりで貴重な体験となりました。

特に、今回の訪問バスツアーでは、建設現場で女性技術者が働いていることを知る機会に恵まれ、直接話を聴くことができたことは新鮮な体験であり、また、そこでイキイキと活躍する手嶋さんはとてもまぶしく感じられました。「私も女性技術者を目指したい!」と思った参加者もいたのではないでしょうか。

 

それぞれのプログラムを終えて、参加者全員が集合して行われた住友化学(株)大分工場レスポンシブルケア部の中山美矢さんによる講演会では,ご自身の理系出身の経験談をもとに、その時の状況や時代の流れに沿って進路を選択することも一つの進路決定方法であることなど、主に進路選択についてのアドバイスがありました。講演の終わりに、中山氏から「軌道修正は何度でもできる。失敗することを恐れず、いろんなことに挑戦してください。」と、これから未来へ羽ばたいていく生徒のみなさんに声援が送られました。

 

すべてのプログラム終了後、本学の松浦副学長並びに石川学長特別補佐から参加のみなさまへ改めてエールを送り,閉会しました。

 

※(社)日本建設業連合会けんせつ小町委員会・・・建設業における女性の活躍推進に向けた方策を検討する委員会

 

 

2016年12月27日

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